''コスパが良い''の本当の意味
コスパが良い(高い)ってよく聞く言葉ですよね。
ネットや周りの人にコスパが良いと勧められて、あれ?なんだかガッカリ...なんていう経験はありませんか?
なぜそういうことが起こるのか考察したいと思います。
安い=コスパが良いというものではない
コスパはそもそもコストパフォーマンスの略で費用対効果のこと。
支払ったお金、あるいは時間に比べて得られる価値が高ければ高いほど良くなります。
つまり高いものでもその分得られる価値が高ければコスパは高いわけです。
例えば服ではどうだろう
例えば「コスパが良い 服」と検索してみると、コスパが良い服ランキングが出てきます。
でもこれって自分のこだわりや収入によって変わってくるはず。
服にさほどこだわりがない人にとっては10000円のシャツなどそもそも論外、安く買えればそれだけでコスパが高い。
なぜならそもそも服に価値を見出していないので、どんなに良い服を買ってもそれだけの価値を感じられないからですね。
そういう人にとっては安ければ安いほどコスパが高くなるわけです。
ハイブランドでモードファッションがしたいんだ!という人がそういうサイトを見て買う1000円の服より、本当に欲しいブランドの100000円の服の方が彼にはコスパが良いかもしれません。
単純計算ですが1回しか着ない1000円の服より、100回以上着る100000円の服の方が価値がありますよね。
食事についても同じ
例えばあなたがとてもグルメな重役だとしましょう。
食事には興味がない職場の後輩に勧められて、そのステーキ屋を訪れます。
グルメなあなたは、「美味しくないなぁ。この前行った3000円ですごくうまいステーキを食べられるところの方が良かった。」と感じるかもしれません。
3倍の値段を払ってもあなたにとってはそちらの方がコスパが良いのです。
1000円で得られない価値を手に入れているからですね。
人によって価値の重点が違う
何に価値を置いているか?ということに注意して判断しないと上記のようなことが起こります。
コスパが良いと謳う人、ネットなどを見たら、何に価値を置いているのか?ということに注目してみてください。
さらには収入や所持金などによってもコスパは影響される
お金がない場合、そもそも高いものは思考の対象外です。
選択肢が狭いので、対価が大きいものの割合も当然減ります。
お金が有り余っている人にとっては支出はさほど気にならないので、とにかく得られる価値が高いものを求めがち。
ですからその人のお金使いによってもコスパの判断基準は変わってくるわけです。
バランス感覚の良い人の意見を参考にしないと、「安いだけじゃん」、「確かに良いけど高すぎ」となってしまいます。
無料はコスパが良いか?
タダ、と聞くと飛びつきたくなりますよね。
行動経済学(わかりやすく言うと心理学みたいなものです)においても、無料と1円では大きな差があると言われています。
無料だから〜は損をしている
無料だから、どっちでも良いけどサービスを利用する
と言うのは実は損をしていることがあります。
・アイスを食べたい気分なわけではないが、無料で配布しているアイスクリームを手に入れようとして長蛇の列に並ぶ
・今なら期間限定で無料なので、使わないサイトの会員登録をしてみる
確かにお金は消費していませんが、そのサービスが本当は必要でないなら時間を無駄にしているわけです。
その上後々で必要ないサービスにお金を払うリスクも増えます。
抱き合わせ商法の罠
①普通の選択肢
A. この雑誌を年間定期購読すると年8000円です。
C. 雑誌とオンラインの購読権のセットだと12000円です。
これだと普通ですね。
②無料、を利用した選択肢
A. この雑誌を年間定期購読すると年8000円です。
B. オンラインで1年間分の購読権は12000円です。
C. 雑誌とオンラインの購読権のセットだと12000円です。
これらの選択肢だとどうでしょう。
Bの選択肢なんて選ぶ人はまずいませんよね。
しかし①よりもCを選びたくなってきませんか?
Bの選択肢があることで、無料でオンラインの購読権がついてくる気がしてしまうんです。
オンラインの購読権なんて必要ない人でも、Cを選んでしまう割合が増えることがわかっています。
この場合は自分が価値を感じているものは雑誌自体なわけですから、オンラインがついてくることで得られる価値はあまりありません。
なのでコスパが一見良さそうに見えて、4000円もAより損しているわけです。
身の回りにはこういった商法は結構あふれているので、このカラクリを自覚することで正しい選択ができるようになると思いますよ。
当ブログはワンランク上の生活を目指しているわけですが、セレブな生活ができるようなお金は持ち合わせていません。
そこで必要になるのが知識とバランス感覚。
私の視点で、ですが自分の知識や経験、センスを生かして読者の方にも対価を払う価値のあるモノ、サービスを紹介していけたらなと思います。
本当に自分にとってコスパが良いものを見極められる視点を身に付けたいですね。